甘い、あま~い わな
老後の資金を確保するための一つの手段として、
中古ワンルームマンションの購入を考えている
若い会社員の方が増えています。
中古ワンルームマンションを購入する場合、
一番最初に当たる壁はローンです。
ワンルームマンションの融資を行っている銀行は限られ、
借りられたとしても自己資金を3割入れなくてはだめ。
9割借りられたとしても、借り入れ期間が15年しか組めないなど、
自宅を対象とした住宅ローンに比べてハードルが高いです。
そんな中で100%融資が可能なのが、
ワンルーム専門業者が売主で直接販売している物件です。
(中古も新築も両方ある)
ワンルーム融資はそもそも銀行と提携している業者でないと
融資をしない銀行が多い。
頭金なしで購入が出来るのだから、
初めて購入する方には良さそうに思える。
しかし、
業者が売主で販売している物件は
一般で流通している物件よりも高い場合が多い。
例えば、
700万円で販売されている物件があるとすると、
これをワンルーム業者は600万円で仕入れして800万円で販売するわけだ。
ここで疑問が生じると思います。
それなら最初から700万円で仲介業者から購入したほうがいいではないかと。
ここでローンの話になるわけです。
700万円の物件を仲介業者から購入する場合、
その仲介業者が銀行と提携していない場合、
借り入れ銀行を自分で探して来る必要があり、
見つけてきたとしても
自己資金をある程度用意しなければ
ローンが組めないということになるわけです。
それなら
100万円高くても
100%ローンが組めるなら購入したいという人は
沢山いるので、
100万円高くても契約が成立するというわけだ。
自己資金なしで物件を購入しようと思うと、
業者が売主の割高な物件しか購入できないだけでなく、
ローンの支払いと家賃収入が同じか、
ローンの支払いのほうが多くなってしまうということになり、
何のために保有しているか
わからないということにもなりかねません。
しかし
最近は10,000円の支払い(家賃収入よりも10,000円ローン支払いのほうが多い)で
マンションが購入出来るという販売手法?もあり
家賃収入が得られない物件を売る販売業者もいる。
毎月1万円を支払い続ければ、
いつかローンが終わったときに初めて資産となり、
そこからが家賃収入を生み出す物件となるという考え方です。
なおかつ節税になるという考え方も絡めてくる。
この考え方自体は100%否定するものではないですが、
ローンが終わったときは何年後で
そのときの物件の価値がどのくらいあるのか。
節税って、どういう仕組みで節税になるのか、
いくら節税になるのかまで
計算して納得して購入するならいいと思います。
ところが多くの場合、
言われるままになんとなく購入することが、
メリットになると考え、
購入してしまう人が多いように思います。
いや、
自分はそんな割高な物件は購入しない。
割安感のある物件を探していくという考えの方もいるかもしれませんが、
ワンルームマンション購入を考えている人は
ローンを組まずに現金で購入するひとも沢山います。
割安な物件は、
現金買いの投資家や不動産業者が購入してしまうため、
借り入れ希望のお客様は、割安の物件を購入することは
100%出来ないと言っても良いでしょう。
100%融資で購入するということは、
こういった難しい面があり、
リスクもかなり高くなるので、
購入される場合は、
不動産屋やファイナンシャルプランナーの甘い罠にかからないよう
慎重に物件を選ぶ必要があります。